2025/06/27
外国語学部国際英語学科4年 前田クリスチャン瑞貴さん
特に目的もなく大学に“入ってしまった”前田さん。自分の殻を打ち破ろうと踏み出し一歩から、好奇心の花が一気に開花。大好きな音楽活動に端を発し、
モデル活動など、派手な表舞台での活動が目立つ一方で、チャレンジ支援プログラムや学外で継続している地道な活動など、2面性を持つ前田さん。
もともと自分を出すことが苦手だったと語る前田さんに、何がそうさせたのか、原動力は何だったのかを聞きました。
A
小学生の頃「一五一会」という楽器に出会ったことがきっかけで音楽が好きになり、中学?高校ではバンドを組んでいました。大学では私の通うドーム前キャンパスで唯一の音楽部「Bremen」に入部しました。Bremenは所属部員100人以上の大きな部で、演奏するジャンルは自由。各々が好きな音楽を楽しんでいて、私は弾き語りを選びました。
ドーム前キャンパスは、もともと「社会や地域に開かれたキャンパス」がコンセプトで、Bremenの活動も学内よりも学外がメインです。近くの市民文化センターで毎年開催される「ときめきステージ?ひがし」などに私たちも参加しています。3年生になってからはステージに立つ側から退き、運営側に回っています。
A
これは学内で声をかけられた時にやらせてもらっています。大学のパンフレットやホームページにモデルとして登場しています。他には一度だけ、知り合いの友人が主催している学生団体が、小牧市でファッションショーのイベントをやる際に出て欲しいと頼まれて、プロのモデルと一緒にランウェイを歩きました。ウォーキングのレッスンも受けましたし、いい経験になりました。
ただ、現在はBremenで出会った仲間とバンドを組んでライブハウスで演奏をしていますし、就職活動もあるので、モデル活動は積極的にはやっていません。欲を言えば、ランウェイはもう一度歩きたいですけどね(笑)。
A
いえいえ、私は大学に入る目的も、やりたいことは何なのかも、何もわからない状態で何となく入学しました。ただ、せっかく大学に進学したからには、在学中に“何か”をやりたい!という漠然とした思いは持っていました。手始めに、まずは大学の「チャレンジ支援プログラム」に応募し、無事採用されました。
そこで自分なりの課題設定を模索する中で、自分と同じように何かモヤモヤとしている人たちが交流できる居場所を作りたいと考えていました。同じような思いを持つ仲間と「なぜ人は居場所を求めるのか」という議論を重ね、”人の温もり”に行きつきました。そして温もりを感じられる場所を探す中「筆談カフェ」というアイデアに至り、仲間と立ち上げたのが学生団体「もじもじ」です。
チャレンジ支援プロジェクト『もじもじ』あえて「手書き文字」によるコミュニケーションで、温もりのある居場所づくり。
A
2年生の大学祭で開きました。2日間の開催で100人以上に参加していただき、おひとりで参加した方が、「はじめまして」の方との交流を楽しんでいる様子を見て、まさに我々が求めていた景色でしたので、実現できてよかったと思いました。何より参加した人から、「本当に楽しかった」という感想をもらえたのが一番嬉しかったですね。
A
筆談カフェを終えて、チャレンジ支援プログラムとしては終了しましたが、あらためて手紙そのものの良さに立ち返り、「手紙カフェ」を知人の店で開催しました。そこで自分の感情を言葉に置き換えたり、伝えたりすることが苦手な人に向けた「看図アプローチ」という手法に出合いました。これはイラストや写真などからその要素を汲み取って、言葉にする手法です。県内の青少年交流プラザなどで小中学生を相手に開催したり、オンラインで神戸と札幌の青少年交流センターと繋いでイベントもやりました。
現在は、これまでの「もじもじ」の活動を製本化しようと考えています。編集チームを募集して、構成から執筆、デザインまで挑戦したいと思っています。幸いにもEnjoy Learningプロジェクトに再度採択され、助成金をいただけることになったので、その資金を活用させてもらおうと思っています。
A
長期的な活動を学部を超えたメンバーと一緒に取り組むことで、自分の役割が何なのか、自分には何ができるのかが明確になりました。さらに、イベントを通じて、外部団体や企業との関わりも出てきて、イベントで登壇する機会が増えるごとに、度胸もついていきましたし、突然指名を受けて壇上に上がることもあり、臨機応変にマネジメントする対応力も身につきました。これは就職活動の面接にも役に立っていると思います。
A
コミュニケーション学の研究室に所属しています。私のテーマは「サードプレイス」で、実際にお世話になっているコミュニティスペースに行き、お客さんやスタッフとの関わり合いの中で、どのような交流があり、どのようなコミュニティが生まれるのかについて、卒論を書き進めているところです。
研究の一環として、新栄町にある「のあ」という交流プラザで、ボランティアスタッフとしてイベントの企画に携わったり、飲食店のお手伝いをしながら、サードプレイスの存在意義についても考察しています。今の大きな壁は、卒論を英語で書かなければならないことです。見た目から!?英語が得意そうに思われますが、日本生まれ、日本育ちですから、英語はそれほど堪能ではなくて…笑。
A
とにかく学生が多く、いろいろな人がいることです。それまでの自分の価値観の中では、おそらく友人にはなれなかったであろう人とも、不思議と仲間になれて、学部を超えた友人がこれほどたくさんできるとは思ってもいませんでした。
もう一点は、大学側のサポートが手厚いことです。物理的な面では、学外の活動に助成金を出してくれるますが、それよりも私の場合は、自分で何かチャレンジしようと動いてみると、教職員から「こういう制度があるからやってみたら?」と背中を押してくれたことで学生生活が一変したと思っています。また、スタートアッププログラムやハッカソンなどの情報も大学から常に発信し続けてくれるのも、学生からすれば一歩を踏み出しやすいと思います。大学と学生が一緒になって前に進んでいこうという姿勢が強く感じられます。
愛知県犬山市出身。父がアイルランド人で母が日本人。名古屋生まれ、犬山育ちで、実は英語はそれほど得意ではない。幼い頃はおとなしく、長時間でもじっと座っていられる子どもだった。学生の時に、沖縄の三線とギターを融合させた「一五一会」という、岐阜市内で作られている楽器に出合い、そこからバンド活動を続けている。現在は就職活動の真っ最中。「もじもじ」で得た企画力を活かすか、アルバイト経験を活かしてサービス業か、はたまた関心のある地域創生に関われる仕事か、まだ決めきれていない。
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